「ほら、シャベルができたぞ。」おじさんは言いました。

 

「これで(あな)をほって、パパとママを助けるがいい。」

 

二人はちょっとがっかりしました。すごく大変(たいへん)そうです。でも、まめ君はぎゅっとそら君のそでを引っぱって、うなずきました。

 

「がんばろう、お兄ちゃん。」

 

「うん。」

 

そら君もうなずきました。二人はがけ崩れのところに戻り、交代でシャベルで穴を掘りました。()って掘って掘りぬきました。すると、かちん、と何かにぶつかりました。見ると、金のかたまりです。

 

「お兄ちゃん、すごいもの見つけたね!」

 

「パパとママにあげよう。」

 

「うん。」

 

もっと掘っていくと、

 

「おーい、誰かいるのか?」

 

お父さんの声がしました。そしてしばらくすると、お父さんが小さなスコップで穴を掘って出てきたのです。4人は同時に同じようにスコップで穴を掘って進んでいたのでした。お母さんも後ろから泥だらけで顔を出しました。

 

「そら!まめ!まあ、よくここまで頑張って…!」

 

「パパ!ママ!」

 

二人はお父さんとお母さんにくっついて泣きました。4人はくたくたに疲れて、ようやく家に帰りつきました。もう食べるのももどかしく、(ふか)い深い眠りに落ちました。(ゆめ)の中で、そら君とまめ君はこの大冒険(だいぼうけん)のことを何度(なんど)も思い出すのでした。

 

 

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